中国マメ知識「春運」

 「春運」とは、中国の春節前後の帰省ラッシュのことを指す。春運の期間は、春節(旧正月)の2週間前あたりから始まり、春節期間(約15日)を通じて続く。帰省のための鉄道の乗車チケットが発売されたら、受験よりも厳しいチケット争奪戦が始まり、鉄道会社からアプリ開発者まで巻き込む社会現象が起きる。

 「春運」という言葉が最初に使われたのは、1980年の中国共産党機関紙「人民日報」だといわれている。当時、中国の社会背景により、多くの人々が農村からが都会に出て仕事に就くようになった。それに伴い春節期間には農村への大規模な里帰りが発生し、他国では考えられないほどの人口の大移動が起こった。当時は1億人程度だったが、近年は数倍に膨れ上がり、ますます規模を増大させている。

 乗車チケットは多くの路線で秒単位で完売してしまうため、以前は徹夜で並ぶ人はもちろん、転売屋もよく見かけた。今では政府鉄道部のチケットサイトなどでオンライン購入するのが主流となったため、一瞬でも早くアクセスして購入の手続きをするという競争になっている。

 いくつかの旅行サイトは、春運チケットの代行サービスを始めた。手数料を支払い、そのサイトを経由することで、なりすまし防止のための確認コードを省略して購入できたり、キャンセル待ちをすることができるようになった。

2008年春節、広州駅。乗車待ちの人が駅前広場にまであふれ、その数70万人超と報じている。
2019年、北京南駅。混雑はしているが比較的整然と乗車している(中国新聞網)
2019年春節に一部の駅で顔認証改札が導入されたことを伝えるニュース(中国新聞網)

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