モバイル決済業界の2019年(下)

(前回)モバイル決済業界の2019年(上)

 中国シンクタンク「iiMedia Research(艾媒諮問)」は、調査データから中国モバイル決済ユーザーは年々増加傾向にあり、2019年には7.33億人、2020年には7.90億人に増える見込みだと発表した。

第3の決済アプリ「スーニンペイ」

 大手EC・スーニン(蘇寧)傘下の「蘇寧金融」が運営するスーニンペイは、中国国内第3の決済アプリ&プラットフォームとして、消費者、事業者に早く便利で、安全な決済サービスを提供している。現在、スーニンペイは全国の100社の銀行ルートを通じて、すでに口座開設、カードとのひも付け、支払いのスピード化を実現している。同地域、同銀行であれば毎日24時間送金が可能。また利用限度額が高く、クレジットカードも無料だ。

 スーニンペイの登録会員は、スーニングループの8大事業全てで利用できる。将来、スーニンペイは利用シーンを広げ、より多くの消費者にショッピングの特典と利便性を提供するという。

 スーニンはこれまで開拓してきたO 2 O(Online to Offline)のエコシステムに新たにスマートモビリティや金融の貸借などを配置。スーニンペイは一方でグループのO 2 O戦略と連携して、様々なシーンでの決済サービスと取引先へのトータルソリューションを設計。もう一方では「モバイル決済」分野を重点的に開発し、モバイル決済システム、転送プロトコル、パスワード検証、指紋登録、顔認証など様々なユーザー体験の核心技術を生み出した。また消費者向け市場で重点的にバーコード決済、指紋決済、顔認証決済、ワンタッチ決済などの技術を打ち出し、スマートモビリティ領域に重点的に配置。ビジネス向け市場では主にeコマースと物流、金融にソリューションを提供している。

 iiMedia Researchのアナリストは、スーニンが展開する家電販売やEC事業を背景にスーニンペイは全ての小売りシーンのカバーを実現でき、オンライン・オフラインで大量のユーザーの流入を獲得すると考えているという。
 また蘇寧金融のエコシステムが整えば、企業とユーザーに金融サービスを提供することができる。スーニンペイの競争における強みは、消費者と企業に対して完成された決済と金融サービスを提供でき、多角的なユーザーサービス体系を構築できることだとしている。

スーニンペイのユーザー構成(iiMedia Research)
・男性66.3%:女性33.7%
 ユーザーの3分の2が男性。年齢・収入はすべての層に均等に分布。

ハード機能から攻める「ファーウェイペイ」

 ファーウェイペイは、ユーザーの財布を再定義することに力を入れている。つまり、銀行カード、交通カード、セキュリティカード(自宅のドア、オフィスのゲート、ホテルの客室ドア)、会員カード、公民ネット電子身分標識「eID」(マイナンバーカードのようなもの)をスマホ内の財布にまとめ、外出時にはファーウェイのスマホさえあれば済むように変えていくという。

 オール・イン・ワンの「Wallet Kit機能」の展開と、ファーウェイの「チップ—端末—クラウド」連携による安全対策を通じて、金融、生活費用などあらゆるシーンでスマートライフを提供する。

 ハードウェアとセキュリティの優位性は「アプリを開かなくても支払える」「偶然見つけたシェアカーに乗る」などユーザーにさらなる利便性と体験、安全保障をもたらすとして、これにより強大な市場競争力と発展の見通しを持っているという。

 具体的には、ユーザーが持つ実体のカード、証明書、チケット、鍵などを電子化し、スマート金融、スマート街区、スマートモビリティ、スマートライフ、スマートホテルなどの分野を開拓している。ユーザーはファーウェイペイで飲食のテイクアウト、ショッピング、地下鉄など公共交通で支払うことができるだけでなく、銀行カードを取り込めばネット上の100種類以上のアプリ1600万台のPOS端末、10都市以上の地下鉄、370以上市や県のバスをカバーでき、利用シーンは大きく広がる。また「ファーウェイAIパス」を使エバ、スマホを自宅のドアやオフィスのゲート、宿泊ホテルなどの鍵とすることができる。

<参照サイト>
https://www.iimedia.cn/c1020/67794.html

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