アリペイとウィーチャット

中国スマホ決済アプリ大解剖(2)ミニプログラムで多機能化

(前回)支付宝と微信支付

 前回は中国スマホ決済アプリの代表格である「アリペイ(支付宝)」と「WeChatPay(微信支付)」を中心に登場から普及の流れを紹介したが、今回は機能面を細かく見ていきたい。

「アプリの中にあるアプリ」

 「機能」と言っても支払いと送金だけではない。数年前から「ミニプログラム(小程序)」というものを搭載するようになり、もはや単なる決済アプリではなくなりつつある。

 ミニプログラムとは、「アプリの中に搭載されたアプリ」のようなもので、ゲームやショッピング、出前、配車など、様々な種類があり、基本的な機能のみだがアプリとほぼ同じように使用できる。
 様々なアプリをいちいちダウンロードしなくても、クラウド上にあるこれらのプログラムを簡単に利用すれば、スマホ画面がアプリで埋め尽くされる煩わしさがない、毎日使うスマホ決済アプリさえあれば生活を便利にする様々なサービスを利用できる、更新不要などの便利さがユーザーの心をつかんでいる。

アリペイとWeChatのミニプログラム

 例えば、アリペイアプリの中には「出前サービス(ウーラマ)」、「配車サービス(高徳打車)」、「カーサポート」、「宅配便」、「保険」、「シェア自転車」、「募金」、「資産運用」、「宝くじ」などのアリババグループの様々なサービス窓口がミニプログラムとして入っており、グループ内の連携により利便性を向上させユーザーの取り囲んでいるのが特徴だ。

 一方、WeChatPayはこれ自体がメッセージアプリの「WeChat(微信)」の機能の一つで、WeChatミニプログラムとしては「京東(EC)」「蘇寧易購(EC)」「拼多多(EC)」「美団外売(出前)」「ウーラマ」「馬蜂窩(旅行予約)」「Ctrip(旅行予約)」「bilibili(動画)」「快手(ショート動画)」「Ximaraya(ネットラジオ)」「知乎(Q&A)」「DiDi(配車)」「マクドナルド」など有名ネット企業のサービスが混在している。これはWeChatミニプログラムがサードパーティーでも開発できるようにAPIが公開されているためだ。アリペイよりも数・種類において圧倒しており、この点を高く評価するユーザーも少なくない。

ミニプログラムの可能性

 年初からの新型コロナウイルスによる肺炎流行を受けて、在宅勤務などできるだけ外出を控える取り組みが社会全体でなされているが、この不便を解消するためにアリペイは「家ごもりサポート」ともいうべきサービスページを開設した。

 このページでは、オンライン診察窓口、薬の配達依頼、募金受付、警戒地域マップ、最新ニュースなど感染拡大を防ぐためのコンテンツから、食料品や生活用品が届くネットスーパー、出前など生活必需品が手に入るサービス、光熱費支払いや保険手続きなど公共サービスなどのミニプログラムが揃っており、外出する必要がないようにサポートされている。さらには映画やドラマの動画配信、ゲーム、オンライン学習、フィットネス動画、電子書籍、さらにはオンラインワークの紹介のミニプログラムも配置されており、家にこもっていても退屈することがないように配慮もされている。

 このように様々なミニプログラムの組み合わせにより、その時々のニーズに合わせたサービスをスピーディーに立ち上げることができることで、ミニプログラムの可能性は無限に広がると言える。

アリペイ画面
アリペイアプリ内の「家ごもりサポート」ページ

(次回)アリペイ派?WeChatPay派?中国ユーザーにアンケート

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