【中国ニュース読み解き】ビジネスマン、Afterコロナは「お弁当族」に?

北京の衛生警戒度数が引き下げられ、新型コロナ以前の生活に向けて回復が進みつつあります。

特に「復工」と呼ばれるお仕事の再開も続々となされていますが、そんなビジネスマンたちの新たな悩みは「お昼」。今回は中国のメディアから、Afterコロナの中国で広がる、新しいランチ模様を分析します。

業務再開が始まっている中国のビジネスマン。一部ではオフィス出勤も解禁となるなど、これまでの日常を取り戻しつつありますが、そんな日常の小さな変化を、4月9日付の中国メディア「生命時報」では「营养专家一份『复工带饭攻略』,解决上班族的午饭难题(栄養の専門家による「業務再開弁当攻略法」、出勤族のランチ問題をお助け)」との見出しで伝えています。

その変化というのはランチ。

オフィスで働くビジネスマンたちの新たな悩みのタネがお昼ご飯をどうするのか?というお話です。もちろん「何を食べるか」も問題なのですが、今の中国にとって一番大きな課題が「どう食べるか」。新型コロナ発生以前、営業日のランチといえば外に食べに出るか、それともフードデリバリーを頼むかでした。

しかし、新型コロナを体験した彼らにとって両方とも気になるリスクがあります。いまだ新型コロナウイルスの脅威が完全に消え去ったわけではない状況下では、不特定多数の人が集まるレストランや食堂はできれば避けたい。

フードデリバリーでは、注文、配達、ビルを出て受け取り(一部ではビルに入れない)と、意外に面倒。かといって毎日コンビニ弁当やカップ麺などでは栄養が偏るし…。

そうした中国のビジネスマンたちが選んだのが「お弁当」なのです。

これまでも「帯飯(dai fan)」という、自宅からお昼ご飯を持ってくるという行為はありましたが、これがより本格化した、といえるでしょう。

本記事ではそんな「お弁当派」の中国ビジネスマンに向けて、健康的で美味しいお弁当レシピを紹介しています。

その内容は栄養バランスの取れたメニューであること、菌の繁殖を防ぐために冷ましてからフタをするなど、日本では普通に知られているお弁当ノウハウ。中でも特徴的なのは、食中毒防止のために「キチンと温めて食べる」といったことが整理、紹介されていました。

中国では冷えたものを食べる習慣がなく、会社に電子レンジが備わっているのが一般的。お昼前には持ってきたお弁当を順番で温める姿が多くのオフィスで見られます。

ちなみに、もともと中国には日本風のお弁当文化がなく、日本のようなお弁当箱もない中国ではタッパーなどの密封容器にご飯とおかずを一緒に詰め込んで持ってくる、というのが一般的です。

かつては日本のお弁当箱メーカーなどがその販売を目的に、上海や北京でお弁当文化の普及を行っていたことがありましたが、中国の「帯飯」文化を変えることはできず、日本風のお弁当が定着することはありませんでした。

以前から中国のSNSやウェブメディアなどでは、日本のお母さんたちが作る色とりどりのお弁当やキャラ弁が紹介されたり、インバウンドで駅弁などを楽しむ投稿も見られましたが、娯楽情報や旅行の楽しみの域を出ることはあまりなかったようです。

また、インバウンドの際に可愛いお弁当箱を買って帰るという観光客もいましたが、多くが「何かを入れて保存するために」使っているようで、やはり中国の「帯飯」文化に影響を与えることはなかったのです。

しかし、このAfterコロナの中国では、ひょっとしたらそうした状況が変わるかもしれません。新型コロナ対策時の巣ごもり生活で自らの料理の腕を磨いたという中国消費者も多く、さらにその様子をSNS上にアップするという行為も、徐々にではありますが広がっている様子。

ようやく日本風お弁当の入り込む余地が出てきたとも見ることができます。

Afterコロナの中国では様々な新しいニーズが生まれていますが、今こそ日本のお弁当文化が求められているのかもしれません。
【ライター:白圭HAKUKEI】

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