中国人留学生がみた日中キャッシュレス事情

こんにちは。中国人留学生のAkiです。日本で気になる点の一つとして、現金払いをする場面が多いことが挙げられます。今回は日中のキャッシュレス事情についてお話しようと思います。

財布を持たずにおでかけ

中国では現金を使う人が減っており、オンラインでの支払いがスタンダードになりつつあります。そのうち、一番使われている手段はAliPay、このほかWeChat PayやQQペイなどがあります。現状、AliPay・WeChat Pay以外のサービスは使えるお店が少なく、この2つのサービスが圧倒的なシェアだといえます。

ではなぜその中でも、AliPayが最も使われるのでしょうか?それはAliPayが消費者だけでなく、販売業者からも支持を得ているからだと思います。消費者のメリットは、利息と手数料無料。AliPayを運営するアント・フィナンシャル社が提供する、1元から購入できる金融商品「余額宝」に、AliPayのウォレットからお金をプールしておくと、銀行よりも高い利息を受け取ることができます。私が中国で生活していた2017年時点、こうしたサービスはWeChat Payにはありませんでした。手数料に関していうと、AliPayは銀行口座とスマホ内ウォレットのお金の出し入れが無料であるのに対し、WeChat Payはスマホ内のウォレットから銀行口座にお金を戻す際に手数料がかかってしまいます。そのため、私はAliPayをメインに使っていました。

お店側にもメリットはあるようです。私が中国にいたとき、販売業者・一般の小売店にAliPayの営業マンがサービス・メリットを説明しているところをよく見かけました。こうした地道な営業活動が今日のAliPayのシェアにつながっているのかもしれません。

2017年末からは、地下鉄やバスを乗るときもAliPayが使えるようになりました。現在ではWeChat Payで乗車できる路線もあるようです。キャッシュレス決済の影響力がさらに拡大し、導入していないお店が徐々になくなっていく様子が印象に残っています。お金をなくす心配がなく、友達どうしでのお金のやりとりをするときに手数料がかからない、なにより支払いが早くできて便利。私自身、財布を持たずにでかけることが増えました。中国はもう「キャッシュレス社会」といえるでしょう

立ちはだかるキャッシュレスの壁

2018年の春、私は日本での留学生活をスタートしました。中国でキャッシュレスに慣れ親しんだ私は、日本でまた「現金派」に戻ることになります。

中国ではキャッシュカードを作ると、同時にデビットカードの機能も付いてくることがほとんどです。そのため、買い物する際にはキャッシュカード(兼デビットカード)で支払うことができます。しかし、日本ではキャッシュカードを作る際、自分で申し込まない限り、デビットカードの機能が付帯していません。カード決済をするには、自分でデビットカードを申し込むというワンステップを踏む必要があるのです。また、そもそも日本在住の外国人には、キャッシュカードを作るための条件があります。一般的に、銀行でキャッシュカードを作る際には6カ月以上の居住と、窓口の人と会話できる程度の日本語能力が求められます。そのため、いまだにキャッシュカードを作れていない友人もいます。

では、クレジットカードについてはどうでしょうか。多くのお店がカード決済を導入していますが、外国人にとってカード決済は簡単なことではありません。なぜなら私を含めた固定収入のない留学生がクレジットカードを作ることはすごく難しいからです。日本ではみんなが「現金派」というわけではありませんが、カード決済ができない私は、おのずと現金での決済がメインとなります。

とはいえ、私も日本ですべて現金払いしているわけではなく、時にはコンビニで Suica(交通系ICカード)を使って決済をすることも。しかし、クレジットカードがない私にとって、Suicaは駅やコンビニなどに行かないとチャージできないものなので、使い勝手がいいとはいえないのです。「なぜ、AliPayを使わないのか」と聞かれるかもしれませんが、観光客が集まる繁華街ではAliPayが使える店がだんだん増えているものの、為替レートが高く、手数料もかかるため、私は日本でAliPayを使ったことはありません。

「キャッシュレス」と同時に…

「キャッシュレスでポイント還元」「ポイントが貯まる」――買い物する時、よくそういう広告をよく見かけます。日本もだんだん「キャッシュレス時代」に突入しているのではないでしょうか。しかし、外国人の私たちはこの波に乗ることができていないというのが現状です。中国でキャッシュレスの便利さを享受する一方で、海外に来たらその不便なところも実感しました。中国に住んでいる外国人の方もこうした悩みを持っているのではないでしょうか。日本だけではなくその他の国においても、「キャッシュレス」と同時に、外国人にもやさしい社会になっていってほしいと願うばかりです。
【ライター:Aki】

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