中国ECサイト大手の京東が仕掛ける「618セール」とは?

中国は今やEC大国。日用品はもちろん、衣服や食品など何でもECサイトでの購入が当たり前になりつつあります。一年の中でECが最も盛り上がるのが11月11日に行われる「ダブルイレブン(双11)」と呼ばれる大規模セールイベント。2009年にアリババが始めたイベントでしたが、現在では中国全土でセールが行われる「一大商戦期」となっています。

今回ご紹介するのは「ダブルイレブン」ではなく「618セール」。中国の巨大EC企業が仕掛ける「618セール」について、その売り上げや取り組みについて解説していこうと思います。

618セールとは?

618セールは中国ECサイト大手のJD.com(京東)が仕掛けるセールのこと「618」という数字は日付、つまり「6月18日」です。

JD.comは、例年6月1日~6月18日に大規模セールを開催し、6月18日当日には618セール最大となるプロモーションが打ち出され、大きな盛り上がりを見せます。JD.comサイトをチェックしてみると、2020年は5月21日から予約がスタート。5月中は予約期間となり、6月1日からがいわゆる“本セール”となっています。

ではなぜ「6月18日」を大規模セールの日としているのでしょうか。実はこの日はJD.comを手掛ける京東集団の設立日なのです。

これまでの売上成績

実際に「618セール」でどれほどの売上があるのでしょうか。アリババが運営するTmall(天猫)の「ダブルイレブン」と比較してみましょう。618セールはセール期間全体の売上額、「ダブルイレブン」はセール当日24時間の売上額です。

JD.com(京東) / 6.1〜6.18Tmall(天猫) / 11.11
20171,199億元1,682億元
20181,592億元2,135億元
20192,015億元2,684億元

数字を比較してみると、1日でこれだけの金額を売り上げるTmall(天猫)の強さを感じますが、JD.comも毎年順調に売上を伸ばしていることがわかります。2019年の売上をみると、2,015億元(約3兆366億円)。この短期間でここまで売り上げるのは、人口を考慮しても、さすがEC大国といえるでしょう。
※1元=15.07円で計算

618セールを支えるJD.comの強み

数あるECサイトがある中、最大手の一つとして数えられるJD.com。なぜJD.comはユーザーの支持を得ているのでしょうか。JD.comの人気の理由に繋がる強みを見ていきましょう。

1.明確な配達時間

JD.comの配送では、「211限時達」という言葉が知られています。この211という数字は「2つの11時」という意味で、午前11時(一部地域は10時)までに注文すれば当日中に、午後11時までの注文なら翌日の15時までに配達してくれるサービスです。このように配送スピードが速く、時間が明確であることが強みの一つといえるでしょう。

テクノロジーを用いた取り組み

JD.comでは2016年よりドローン配達を開始。現在は中国全土での使用ではなく、陝西省や江蘇省などの一部地域に限った運用ですが、「618セール」や「ダブルイレブン」はもちろん、それ以外の時期にも活躍しています。こうした新しい取り組みもJD.comの強みの一つ。昨年には、楽天とドローンや地上配送ロボットを活用した無人配送で提携したことも記憶に新しく、近いうちに日本でもJD.comのドローンを見られる日が来るかもしれません。

優れた物流

JD.comは、自社で仕入れた商品を販売する直販方式を中心にしています。商品を自社倉庫に保管し、注文が入り次第JD.com独自の物流網を駆使して配送します。また、自社倉庫内の自動化・無人化も進んでおり、仕分けや梱包なども効率的に行われています。これが配送スピードの速さに繋がっているのです。

右肩上がりの売上額が物語る「618セール」の盛り上がり。今年も売り上げを伸ばすことができるのか、また一気に増える物量に自慢の物流システムは耐えうるのか、6月18日まで目が離せません。
【ライター:aichiyangrou】

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