異業種コラボも!中国の大手飲料メーカー娃哈哈(ワハハ)グループの現在

中国の大手飲料メーカー娃哈哈(ワハハ)。創業者の宗慶後(ゾン・チンホウ)氏は2010年にはフォーブス誌が発表した「中国大陸出身者の富豪ランキング」で首位に輝き、大成功した企業家の一人とされています。今回はこの飲料メーカーの現状について見ていきたいと思います。

巨大飲料メーカー娃哈哈とは?

1987年に創業した娃哈哈(以下、ワハハ)は、学校に向けた飲み物やノートの販売を行っていました。その後、こども用の栄養ドリンクがヒットし、会社の規模を拡大させていきます。1990年には営業売り上げが1億元(約15億円)を突破、利益は2,000万元(約3億円)を超えました。

1996年にはフランスの食品大手・ダノン社と合弁企業を設立。順調な運営を行っていましたが、ダノン社と商標をめぐる問題が勃発し、2009年にはダノンとの合弁関係を解消しています。

現在では国内にとどまらず、アメリカやカナダ、ロシアやモンゴルなどにも飲料を輸出しているほか、事業の多角化も進めています。

2013年をピークに売り上げは減少

中国産業信息が公表したデータによれば、中国の2019年飲料市場規模は5,785.6億元(8兆7,999億円)で、毎年5%ほどの成長を遂げています。一方、ワハハの営業売り上げは2013年の782.8億元(約1兆1,906億円)をピークに、2018年には468.9億元(約7,132億円)まで減少。

この背景の一つに挙げられるのが、同業者である食料・飲料メーカーがワハハの得意としていたこども向けの製品を発売したことです。2019年時点でこども向けの飲料を出している企業は、乳製品大手の伊利(イリ)や蒙牛(マンニュウ)、また食品大手の康師傅(カンシーフ)などが挙げられます。こうした参入状況を見ると、相対的にワハハの影響力が低くなっていることが推察されます。

現状打破なるか、ワハハの新たな取り組み

売り上げ減少に歯止めをかけるため、ワハハは2018年ごろから新たな取り組みを次々と打ち出しています。

まず初めに挙げられるのが自社商品と異業種商品とのコラボ。中国のお菓子・月餅やアイスとコラボし、自社看板商品「AD钙奶」味を発売したことや、同じく自社商品「栄養快線」と化粧品をコラボさせたことなどの事例が見られます。

また、ロボットの製造にも着手しています。2019年、杭州に娃哈哈機器人公司を設立し、パラレルメカニズムを用いたロボットや自動物流システムなど、自社の飲料事業に通じる機器を開発・製造する取り組みを行っています。

このほか、ドリンクショップのチェーン展開も始めています。ワハハの飲料にとりわけ親しんできたとされるのが、80後(1980年代生まれ)や90後(1990年代生まれ)の世代。ワハハのドリンクに再び親しみを感じてもらおうと立ち上げたのが、ドリンクショップ「娃哈哈乳茶(HAHA TEA)」です。現地の経済メディア・中新経緯の報道によれば、HAHA TEAは今後10年で1万店舗を目指すとしており、ドリンクショップ業界に衝撃を与えました。

このようにワハハは、飲料に留まらない事業を展開。上記の新たな取り組み以外に、資本金2億元(約30億円)のEC企業を誕生させるなど事業の多角化を進めています。今後これらの事業が大きなシナジーを生むのか、注目されます。
※1元=15.21円

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です