アリババが仕掛けるライブコマースの世界展開「AliExpress Connect」とは?

2010年にアリババグループが開始した越境ECサイトAliExpress 。現在は18言語対応、日本を含む200以上の国と地域への配達が可能な世界有数のサービスとなっています。先日、米メディア・Bloomberg社の報道により、このAliExpressがにわかに注目を浴びることとなりました。その報道内容は「AliExpressが新サービス“AliExpress Connect”にて、2020年内で10万人、3年以内に100万人のインフルエンサーを取り込むことを目指している」というもの。

今回は中国でのインフルエンサーによるライブコマースの盛り上がりを改めて確認するとともに、この「AliExpress Connect」というサービスがどのようなものなのか、見ていきましょう。

過熱する中国のライブコマース

2020年に入り、中国のECサイトで注目されているのがライブコマースです。

ライブコマースとはライブ配信型のオンラインショッピングで、ユーザーはリアルタイムで配信される動画を視聴しながら商品を購入することができます。テレビショッピングのようなものと感じられますが、大きな違いはリアルタイムで質問ができ、コメントが送れるというような発信者と視聴者の一体感にあります。

Taobao Liveが戦略発表などを行った2020年3月のイベントにて、EC事業部マネージャーの玄徳氏が発表したデータによれば、2019年度のアリババが運営するECサイト淘宝(Taobao)のライブコマースによる売上総額は2,000億元(約3兆円)を突破し、ライブコマース事業の盛り上がりが見て取れます。

この盛り上がりは淘宝(Taobao)に限った話ではなく、中国全体でブームを巻き起こし、広州市や杭州市などいくつかの都市ではライブコマース関連企業の誘致や人材育成などを行う「ライブコマース産業区」建設の構想を打ち出すまでに至っています。

世界のライブコマースを盛り上げるAliExpress Connectとは

このライブコマースを越境ECサイトAliExpress上で展開し、世界中に広める可能性を秘めた新サービスが「AliExpress Connect」。各SNSで規定以上のフォロワーを抱えるインフルエンサーとAliExpressに出店する販売者を繋ぐマッチングプラットフォームです。

インフルエンサーがAliExpress Connectに登録すると、各販売者からのライブコマース配信や関連するオリジナルコンテンツ作成、SNSへの投稿といった、「タスク」と呼ばれる依頼一覧を見ることが可能に。その中から自分に合ったタスクに応募し、マッチングが成立してタスクを完了すると、報酬を受け取ることができる仕組みです。

ライブコマースは買い物のニューノーマルとなるか

近年、東南アジアでECサービスを展開するアリババ傘下のLazadaやテンセントが支援するShopeeなどでもライブコマースを開始しているほか、Facebookがライブコマース市場への参入を検討していることが報じられるなど、中国国外でのライブコマースに対する注目も高まりつつあります。

今後5G通信が普及すると、ライブストリーミング動画の視聴がこれまでよりも手軽で快適にできるようになり、市場を盛り上げる追い風になるでしょう。気づけばAmazonをはじめとしたオンラインショッピングが世界中で一般的となったように、ライブコマースを視聴して商品を買うことが当たり前となる日もくるのかもしれません。
【ライター:若生りんか】

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