2021/06/04 ビジネス

TikTok運営の「バイトダンス」ゲーム事業へ急加速 その戦略と勝算は?

写真:PIXTA


クラウドゲームにも参入表明、その勝算は?

企業買収に加え、バイトダンスはクラウドゲームにも参入する姿勢も示しています。中国ではテンセントやネットイースをはじめ、様々なゲーム会社がクラウドゲームに参入を表明、サービスを開始していますが、現時点ではどれも目立った動きや成績はありません。

この中でバイトダンスのクラウドゲーム事業について考えると、筆者は少し懐疑的です。新しいプラットフォームが普及するためには、そのプラットフォームでしか遊べないような「キラーコンテンツ」がカギとなります。横並びでプラットフォームだけが乱立されたところで、その性能に大差なければ、ユーザーは特定のプラットフォームを利用することにはなりません。

2021年現在、クラウドゲーム普及の後押しとなる5G通信が日本でも一部地域で提供が開始されています。しかしながら、世界的に見てもMicroSoft「Project xCloud」やAmazon「Luna」も成功とは呼べず、Google「Stadia」はオリジナルのコンテンツを開発するスタジオを2021年2月に閉鎖すると発表するなど、各社苦戦している状況です。

TikTokで世界中にユーザーを抱えるバイトダンスでも、一足飛びにこのクラウドゲームという市場をおさえるには相当な資金力と人的リソースが必要となるため、大ヒットコンテンツがない現状では厳しいのではないかというのが筆者の意見です。

バイトダンスの最大の強み

とはいえ、バイトダンスが他の企業よりも秀でている点がないというわけではありません。冒頭で述べた通り、同社のTikTokは世界中の若者に受け入れられています。ひょっとするとZ世代にとってはGoogleよりもTikTokの方が身近に感じるかもしれません。

今後消費の中心となっていくZ世代を取り込めているバイトダンスが、TikTokでショート動画を席巻したようにゲームという新たな領域で存在感を示していくのか。開発スタジオの体制充実、活発な企業買収が見られる2021年、今後の動きが待たれます。

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