2021/07/15 カルチャー

急発展する「上海」でノンビリ過ごして学んだこと ~日中情報交流編~

写真:PIXTA

90年代終わりに中国にやってきた筆者ですが、その生活の中で興味深かったのは、当時の中国で「日本」や「日本人」ということに対して様々な反応が返ってくることでした。

日本について中国の人たちの多くが興味を抱いているものの、実は「本当のところがよく知られていない」と感じ、「海外における日本の印象はけっこう面白い」と思ったりもしました。

今回は、そんな中国生活で出会った「日本への反応」について思いだしてみようと思います。

【関連記事】1990年代終わり急発展する「上海」でノンビリ過ごして学んだこと ~市場の買い物編~

筆者が中国の大学院生だった2000年代初め

筆者は90年代終わりに上海に渡り、2002年からは大学院で歴史学を専攻していたのですが、当時、中国の同級生にさも不思議そうに尋ねられました。

「なぁ、なんでお前は日本みたいな先進国から、歴史学なんて人気のないものを学びにきてるんだ?」

ショックでした。

そもそも中国は「歴史大国」。歴史に自信を持っていると思っていましたし、筆者自身、深い歴史を持つ中国という国に期待を抱いていた部分がありました。しかし、そのこと自体をポジティブにとらえているどころか、それを研究する歴史学科が「不人気学科」だというのです。

それはそれで仕方なかったのかもしれません。いまでこそ世界第2位の経済大国となり自国の“強さ”をアピールしていますが、当時は「日本やアメリカの先端技術に学ばなければいけない」という意識が残っていた時代。

その日、授業終わりにその同級生に声をかけ、学校裏の羊肉串屋台で安い白酒を飲みながら「先進国になるためにも歴史学というソフトウェアが重要なんだ!」と延々語り続けたのを覚えています。

もちろん驚かれました。どうしても中国社会ではITなどのテクノロジー専門家に比べ、人文学は格下の扱いを受けていたのですから。

筆者が中国に住み始めたのは、そんな時代のこと。現在の中国が醸し出す「中国=強国」という認識は、その時代の反動なのかもしれないとも感じてしまうわけです。

RECOMMENDEDおすすめの記事


関連する記事

ランキング